小粋でいなせな白梅太鼓と「湯島天神・梅まつり」/2月10日/2011年
8日に始まったばかりの湯島天神「梅まつり・奉納演芸」湯島天神太鼓保存会のみなさんの『湯島天神白梅太鼓』”決め!”のポーズです。
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奉納演奏前の緊張感一杯の表情、きりっとした口元と「やらねば!」と云う強い意志を秘めた瞳・・・輝いてますネェ!メリハリの利いた演奏で、良く鍛えられていることが判ります。きりっとした中にも演奏する喜びが体いっぱいから感じられて生き生きした表現力と躍動感がはじけていました・・・AKBナンジャラより質的には遥かに高いエンターテイメント&パフォーマンス集団です。なぜって・・AKBナンジャラは媚を売ることしか学習しないでしょうけど、太鼓保存会のお嬢さんたちは江戸の心意気を学んで身に付けていますからネェ!段違いに違いますッて!見事な奉納演奏を終えて緊張感からかの解放感と達成感がはじけて、青春のひとコマが美しい!!本来の予定は土日と祝日の11日に予定されていたのですが、予定した日が雪
模様と云うことで急遽1日繰り上げての出演だったようです。フルメンバーよりも若いお嬢ちゃんも初陣を飾ったステージだったのかもしれません。演奏を終わった高揚感の中にも、「ホッ!」とした安堵感が小さな肩のあたりに溢れていて初々しい。丁度、白梅が蕾を開きかけた・・かのような可憐さに溢れていました。(注;『湯島天神白梅太鼓』の演奏は梅まつり期間中の毎土日に奉納されています、詳しいスケジュールは湯島天神HPに記載されています)
奉納演芸は湯島天神境内が発祥の地と云う講談を始め落語・在日中国雑技団等が予定されています。10日にはユーモラスで可愛らしい猿回しの奉納が行われていました。
これは奉納ではありませんが、10日に放映されたNHK「ふるさと一番!」の取材風景です。安めぐみさんがレポートしてました。さすがに芸能人の方なのでお顔は出せません,・・・なので後ろ姿を拝んでみて下さい。
こうした風景からも、江戸から続く春の花「梅」の名所・・・の雰囲気を感じることが出来ます。湯島天神の梅風景は浮世絵に乗ることも無かったようですが、地元に人には愛されて来たのだろうと云うことが雰囲気として伝わって来ます。今も湯島の人々の中に江戸の気風が脈々と生き続けているのでしょう。
【境内の梅風景】 
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【白梅と玉垣(たまがき)の風景】
「男坂」を登った先に在る白梅です。早咲きのようで見事な咲きっぷりでした。1枚目2枚目は本殿とのツーショット、3枚目は授与所を背景にしての眺めです。
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【 白梅と本殿の風景 】
定番のショットですが、やはり境内の80%は「白梅」と云う湯島天神ですから枕詞みたいなもの。入れないと落ち着かないような、韻を踏めないような・・・そんな感じです。
【 白梅と絵馬の風景 】
溢れんばかりの絵馬の量・・・この時期、受験シーズンなので、大変な量です。絵馬が玉垣のようになっていますけど、2月も下旬になればこの上に白梅が絵馬に負けないくらいのボリュームで咲き誇って、その後ろに本堂の彩画映えそう・・・面白い絵が取れそうな感じです。
【 紅梅と本堂の風景 】
この時期は、白梅よりも紅梅が先に花開きます。古札収所あたでは紅梅に本殿の意匠が映えて華麗な風景になっていましたヨ。
【 梅園の開花状況 】
【「女坂」坂下からの風景】
【「女坂」坂上からの風景】
梅の密度は「女坂」に沿った梅園が一番高いようです。「夫婦坂」を登りきったあたりの社務所(和菓子の「つるせ」さんが期間中出店を出している場所)横から見下ろすことが出来ますけど・・・この辺りから満開の「白梅」を撮るのがBest Pointでしょう。私のコンデジでは全体を捕らえることはできませんが、もっとレンジの広いカメラをお持ちなら、きっと良い絵が撮れると思います。
【「絵馬」は何種類?】 
【干支の絵馬】
年の初めから5月・6月ぐらいまではその年の干支が絵柄になっています。
【「牛に乗る天神様」の絵馬】
干支の絵馬が終わった後の半年余りに授与される絵柄の絵馬です。
【学業(合格)祈願の絵馬】
【合格お礼詣りの絵馬】
学業の絵馬には祈願用の「牛」と、お礼用の「だるま」の2種類があります。入学試験が始まったばかりの時期なので、今は圧倒的に「牛」の絵馬が多かったですネ。「ダルマ」は早めの推薦で内定した人くらですから、まだパラパラ状態でした。1ヶ月後どうなっているのか・・また写真に撮ってみたい気もしますし、悪いような気もしますし・・・微妙。
【もう一つの干支の絵馬】
兎の絵柄がもう一種類ありました。現在は一番上の兎の絵柄しか授与されていませんから・・・新年の時には2種類あったのか?・・・(本当の所は不明です)
【湯島天神にまつわる逸話】 
【 合 格 甘 酒 】
天神様は学業の神様ですから合格祈願が圧倒的に多くなります。梅園の中にしつらえられた売店の看板は『合格甘酒』・・・いかにも天神様の境内って感じがしますよネ。
【 「泉鏡花」との関係 】
江戸時代に江戸各地の名所を紹介した物が2つあります。一つは歌川広重の浮世『名所江戸百景』と、江戸後期の文政年間に刊行された文献『江戸名所花暦』です。今でいえばミシュランとかザガットみたいな各付け媒体と言って良いようです。
『名所江戸百景』⇒湯島天神は不忍池を見下ろせるスポットとして紹介されていますが、「梅」については触れられていません。
『江戸名所花暦』⇒湯島天神については月待の名所にあげられていますが、やはり「梅」についての記載はありません。
江戸時代、湯島天神には250本もの梅がありながらも、地元の人が愛するだけと云う地域限定の存在であったようです。
『湯島天神イコール梅』と云う風に定着したのは明治時代に泉鏡花が『婦系図(おんなけいず)』を新聞に連載して以降のようです。 昭和17年に「湯島の白梅」と云う歌謡曲になって流行したそうです。私はリアルには知りませんが、祖父母が口ずさんでいたと云う記憶はあります。
湯島通れば 思い出す ♪
お蔦主税の 心意気 ♪♪
知るや白梅 玉垣に ♪
のこる二人の 影法師 ♪♪
歌謡曲にも歌われているように当時から湯島と云えば白梅が有名だったのでしょう(今も湯島天神の梅の80%は白梅だそうです)。梅園の中には「泉鏡花 筆塚」(上の写真)もあります。いずれにしても江戸時代からの近在の方達の愛着があったればこそ風情が保たれて『婦系図』が生まれたのでしょう.。『婦系図』を読んで湯島天神を訪れたいわゆる一見さんの見物客も近在の人たちと同様の風情に共感して口コミで人気が拡がって行った、のではないだろうか・・と私は思っています。
「見頃です湯島天神・梅まつり」 のページにもお立ち寄りください。
3月2日時点での開花状況を掲載してあります。
・・・初心者マークのページに最後までお付き合いいただきありがとうございました。
各地で「梅まつり」をキャッチフレーズにした観梅が盛んです。たいがいは感覚的にと云うか便宜上と云うか中身と関係なく「祭り」と云うフレーズを使っています。『梅が見頃』・・・だけで良いんではないかと思います。
そんな形式主義全盛のご時世の中で、ここ湯島天神だけは中身もしっかりと「祭り」を造り上げていました。神社が孤立しているのではなくって、町と一体になって季節の祭事を大事にしている・・・と云うのが理解出来ます。東京中が都市化して江戸の風情を消し去って行ってしまっている時代、この湯島の小さな台地周辺だけがガラパゴスのように風情を失わずにいる・・そのように思えます。大事に貴重品扱いで守って行ってほしいと願うばかりです。
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奉納演奏前の緊張感一杯の表情、きりっとした口元と「やらねば!」と云う強い意志を秘めた瞳・・・輝いてますネェ!メリハリの利いた演奏で、良く鍛えられていることが判ります。きりっとした中にも演奏する喜びが体いっぱいから感じられて生き生きした表現力と躍動感がはじけていました・・・AKBナンジャラより質的には遥かに高いエンターテイメント&パフォーマンス集団です。なぜって・・AKBナンジャラは媚を売ることしか学習しないでしょうけど、太鼓保存会のお嬢さんたちは江戸の心意気を学んで身に付けていますからネェ!段違いに違いますッて!見事な奉納演奏を終えて緊張感からかの解放感と達成感がはじけて、青春のひとコマが美しい!!本来の予定は土日と祝日の11日に予定されていたのですが、予定した日が雪

奉納演芸は湯島天神境内が発祥の地と云う講談を始め落語・在日中国雑技団等が予定されています。10日にはユーモラスで可愛らしい猿回しの奉納が行われていました。
これは奉納ではありませんが、10日に放映されたNHK「ふるさと一番!」の取材風景です。安めぐみさんがレポートしてました。さすがに芸能人の方なのでお顔は出せません,・・・なので後ろ姿を拝んでみて下さい。
こうした風景からも、江戸から続く春の花「梅」の名所・・・の雰囲気を感じることが出来ます。湯島天神の梅風景は浮世絵に乗ることも無かったようですが、地元に人には愛されて来たのだろうと云うことが雰囲気として伝わって来ます。今も湯島の人々の中に江戸の気風が脈々と生き続けているのでしょう。


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「男坂」を登った先に在る白梅です。早咲きのようで見事な咲きっぷりでした。1枚目2枚目は本殿とのツーショット、3枚目は授与所を背景にしての眺めです。
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定番のショットですが、やはり境内の80%は「白梅」と云う湯島天神ですから枕詞みたいなもの。入れないと落ち着かないような、韻を踏めないような・・・そんな感じです。

溢れんばかりの絵馬の量・・・この時期、受験シーズンなので、大変な量です。絵馬が玉垣のようになっていますけど、2月も下旬になればこの上に白梅が絵馬に負けないくらいのボリュームで咲き誇って、その後ろに本堂の彩画映えそう・・・面白い絵が取れそうな感じです。

この時期は、白梅よりも紅梅が先に花開きます。古札収所あたでは紅梅に本殿の意匠が映えて華麗な風景になっていましたヨ。



梅の密度は「女坂」に沿った梅園が一番高いようです。「夫婦坂」を登りきったあたりの社務所(和菓子の「つるせ」さんが期間中出店を出している場所)横から見下ろすことが出来ますけど・・・この辺りから満開の「白梅」を撮るのがBest Pointでしょう。私のコンデジでは全体を捕らえることはできませんが、もっとレンジの広いカメラをお持ちなら、きっと良い絵が撮れると思います。



年の初めから5月・6月ぐらいまではその年の干支が絵柄になっています。

干支の絵馬が終わった後の半年余りに授与される絵柄の絵馬です。


学業の絵馬には祈願用の「牛」と、お礼用の「だるま」の2種類があります。入学試験が始まったばかりの時期なので、今は圧倒的に「牛」の絵馬が多かったですネ。「ダルマ」は早めの推薦で内定した人くらですから、まだパラパラ状態でした。1ヶ月後どうなっているのか・・また写真に撮ってみたい気もしますし、悪いような気もしますし・・・微妙。

兎の絵柄がもう一種類ありました。現在は一番上の兎の絵柄しか授与されていませんから・・・新年の時には2種類あったのか?・・・(本当の所は不明です)



天神様は学業の神様ですから合格祈願が圧倒的に多くなります。梅園の中にしつらえられた売店の看板は『合格甘酒』・・・いかにも天神様の境内って感じがしますよネ。

江戸時代に江戸各地の名所を紹介した物が2つあります。一つは歌川広重の浮世『名所江戸百景』と、江戸後期の文政年間に刊行された文献『江戸名所花暦』です。今でいえばミシュランとかザガットみたいな各付け媒体と言って良いようです。


江戸時代、湯島天神には250本もの梅がありながらも、地元の人が愛するだけと云う地域限定の存在であったようです。

湯島通れば 思い出す ♪
お蔦主税の 心意気 ♪♪
知るや白梅 玉垣に ♪
のこる二人の 影法師 ♪♪
歌謡曲にも歌われているように当時から湯島と云えば白梅が有名だったのでしょう(今も湯島天神の梅の80%は白梅だそうです)。梅園の中には「泉鏡花 筆塚」(上の写真)もあります。いずれにしても江戸時代からの近在の方達の愛着があったればこそ風情が保たれて『婦系図』が生まれたのでしょう.。『婦系図』を読んで湯島天神を訪れたいわゆる一見さんの見物客も近在の人たちと同様の風情に共感して口コミで人気が拡がって行った、のではないだろうか・・と私は思っています。

3月2日時点での開花状況を掲載してあります。

各地で「梅まつり」をキャッチフレーズにした観梅が盛んです。たいがいは感覚的にと云うか便宜上と云うか中身と関係なく「祭り」と云うフレーズを使っています。『梅が見頃』・・・だけで良いんではないかと思います。


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